雨漏り調査の難しさは、水の通り道が建物内部に隠れていることです。
見た目にシミがあっても、その奥で何が起きているのかは、実際に“中を見てみないとわからない”ケースがほとんどです。
そこで役立つのが、スコープカメラ(内視鏡カメラ)を使った雨漏り調査です。
今回は、この調査方法の特徴と効果についてご紹介します。
スコープカメラとは、細いケーブルの先端に小型カメラとLEDライトを搭載した内視鏡型のカメラです。
点検口や小さな穴から内部に挿入して、壁の中・天井裏・床下などの狭い空間を直接確認できるツールです。
本来は工業設備や医療分野などで使われる精密機器ですが、近年は建物調査にも活用されるようになっています。
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雨漏り調査における活用ポイント
スコープカメラを使うことで、次のような調査が可能になります。
1. 壁の中・天井裏の状態を“直接確認”できる
シミの奥にある断熱材や構造材の濡れ具合やカビの有無を目視で確認可能です。
2. 水の通り道・濡れた範囲を特定しやすい
配線や配管周りなど、複雑な構造の隙間に水が入り込んでいないかを追跡できます。
3. 必要最小限の穴で済むため、建物へのダメージが少ない
小さな点検口やビス穴程度の開口で済み、補修も容易です。
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どんなときにスコープカメラが効果的か?
•天井裏や壁の奥で水音や湿気を感じるが、どこが原因かわからない
•サーモグラフィでは水の広がりはわかるが、実際の濡れ具合を目視したい
•雨漏り箇所の写真・映像記録が必要(保険や報告書用)
•再発した雨漏りで、過去の修理状況を内部から確認したい
こうしたケースでは、スコープカメラを使うことで状況をより正確に把握することが可能です。
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他の調査方法と組み合わせることで高精度に
株式会社サーモグラフィ検査では、スコープカメラ単体ではなく、
•赤外線サーモグラフィ調査(温度差で雨水を可視化)
•紫外線検査液の使用(水の通り道を追跡)
•散水試験(実際の雨に近い状況を再現)
など、複数の調査手法を組み合わせて、より正確な診断を行っています。
スコープカメラは、「目で確かめる」最後の一手として非常に有効であり、
特に再発防止のための詳細な判断材料としても重宝されています。
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まとめ:スコープカメラで、雨漏りの“本当の状態”を確かめる
•建物内部の状態を、直接カメラで確認できる
•湿気・カビ・水の通り道などを視覚的に把握
•補修前の調査精度が高まり、無駄な工事を防ぐ
•報告書・保険申請にも役立つ記録が残せる
目に見えるシミの裏で、構造材が腐食しているかもしれない。
そんな不安を解消する手段として、スコープカメラは非常に頼れる調査機器です。
株式会社サーモグラフィ検査では、スコープカメラを含めた多角的な調査体制で、
雨漏りの原因究明から最適な補修提案まで、一貫したサポートを提供しています。
雨漏り調査のご依頼はこちらから。